当クリニックでは、インフルエンザウイルスのワクチン接種にも対応しています。
吹田市の高齢者専用の制度アリ!?
65歳以上もしくは、60歳以上65歳未満(心臓、腎臓、呼吸器などの疾患で身体障害1級に認定されている)の吹田市にお住まいの方で、予診票を有する方は、負担額なく受けることができます。
また当クリニックでは基本、16歳以上を接種対象としておりますが、吹田市民でかつ、15歳(中学3年生)の方で吹田市から届くハガキをお持ちの場合は、1,500円で受けることが可能です。
インフルエンザの基本知識
インフルエンザとは、数あるウイルスの中で“インフルエンザ”というウイルスに感染したときに発症するいわば風邪の一種です。
風邪の70%以上は、ウイルスによるものと言われていますが、インフルエンザは他のウイルスとは異なり、感染力が強くなります。
そのため通常の風邪とは違い、38度以上の高熱、悪寒、頭痛、咳、関節痛、倦怠感が強く表れます。
- 潜伏期間:1~3日
- 他の方に移す可能性のある期間:症状出現1日前から解熱後2日
- 治療方法:タミフル、リレンザなど(症状が出現してから48時間以内に服用すると効果あり)
- 予防方法:ワクチン接種、手洗いなどの一般的な感染対策
分類について
インフルエンザウイルスは、A型/B型/C型と分類されますが、実際にかかるのはA型/B型がほとんどです。
そして、このA型/B型が、毎年変異して冬に流行するのです。
治療薬について
インフルエンザの治療薬は、症状が出現してから48時間以内に服用を開始しないと、効果が十分に認められません。
種類としては、内服薬、吸引薬、点滴があります。
- 内服薬:タミフル(1日2回 5日間)、ゾフルーザ(1回のみ)
- 吸引薬:イナビル(1回のみ)、リレンザ(1日2回 5日間)
- 点滴:ラピアクタ(1回のみ)
リレンザは、日本で最も早くに発売されたインフルエンザ治療薬です。吸引のお薬で1日2回を5日間しないといけないというのが難点です。
リレンザを使用することで、吸引しない患者さんと比較して、36時間早く症状を改善したという客観的データもあります。
続いて、最も有名なタミフル。
タミフルは最もエビデンスのあるお薬と言えますが、小児に投与するときには注意が必要とされています。
というのも、実際の関連性は分かりませんが、世の中では「タミフル=小児の精神へ影響アリ」となっているからです。
小児の精神症状・異常行動が、複数報告されていますが、今のところ因果関係は分かっておりません。
この内容に関するポイントは、インフルエンザに罹患して「抗インフルエンザ薬」を服用していない場合でも同様の症状・行動が見られること、が挙げられます。
インフルエンザの予防接種
では予防接種を受ける時期についてお話します。
一番気になるのが「いつ予防接種を受けたらいいの?」ということではないでしょうか。
インフルエンザワクチンは、接種後2週間から効果が発現し5ヶ月間持続すると言われており、予防接種を受けてから2~3ヶ月が最も抗体価が高くなります。
2024年のワクチンは2種類
- 新型インフルエンザ(A/H1N1)、季節性インフルエンザ(A/H3N2、B型)の“3価”
- 新型インフルエンザ(A/H1N1)だけの“1価”
当クリニックでは、幅広い予防効果を期待できる“3価”をおすすめしています。
「3価の方が副作用が出るのでは?」という声が出るかもしれませんが、実際のところ、副作用に関しての差はないと言われています。
予防接種を受ける最大の利点
予防接種をすると絶対にインフルエンザに感染しないかと言われると、決してそういうわけではありません。最大の利点は、重症化を防ぐ効果を期待できることです。
重症化とは、肺炎やインフルエンザ脳症などの後遺症が残ったり、最悪の場合死亡することです。
国内研究によると、65歳以上の高齢者で34〜55%の発症を予防、82%の死亡を予防することが可能とされています。(※1)
また、20~64歳までの方で重症化することは稀ですが、小さなお子様や高齢な方と接する機会の多い方は、自分がどこかでもらったインフルエンザウイルスを、身近な人へ移してしまうリスクを軽減できるのも利点といえるでしょう。
ワクチンは、自分自身がかからないようにするためも勿論ですが、自分の大切な人に感染させないためのものでもあります。
かかった場合、職場・学校復帰までにかかる日数
インフルエンザは、発症の前日から約3~7日後までウイルスの排出があるといわれています。
そのため、およそ1週間程度、外出を控える必要があります。
また、学校保険安全法でも、発症後5日かつ解熱後2日と規定されています。
以上、インフルエンザウイルスのワクチンについて、簡単に説明しました。
もし疑問点や不明点がございましたら、当クリニックまでお気軽にお問合せください。
【参考URL】
※1 厚生労働科学研究成果データベース「インフルエンザワクチンの効果に関する研究」